『キスアンドクライ』2話目のネタバレになります。
【前回のあらすじ】
天才と呼ばれていたフィギュアスケーターの橘龍希(たちばなたつき)17歳は、交通事故で1年間眠り続けたあげく、スケートに関する記憶だけを失ってしまった。
さらには以前の温厚な性格から男らしさに憧れる野生的な性格にまで変わり、以前の名声に憧れもう一度天才と呼ばれる為にフィギュア選手になることを決意するが…。
復帰の理由なんて
有利な方へ!
沢山の報道陣の前で選手復帰を宣言した龍希だったが。
その後どうなったかと言うと…。
両親によって部屋に閉じ込められていた。

お母さんは、フィギュアをしないって言うなら出す!と、かたくなに龍希の復帰を阻止しようとしているようです。
どうしたものかと部屋の中で困っているとテレビから流れてきた速報で。
『フィギュアスケート連盟の会長が復帰宣言をした橘龍希をサポートしたい』
という情報を得た龍希。
これを利用しない手はない!
会長に会いに行こう!!
そう思い立った龍希は閉ざされた扉を諦め、二階の窓から一階に落ちるように脱出します。
喜一のスケート
そんな中、ある会場ではフィギュアの演技が行われていた。
そこに審査員の1人として座っていたのは、元フィギュア選手「春日喜一」(かすがきいち)
喜一はどこか上の空で、つまらないと呟く。
そんな会場で喜一は例の連盟の会長とばったり出くわし、簡単に言葉を交わすが…会長の言葉はとにかく他人を小バカにするような口ぶりで、喜一に対しても。
「もう選手じゃなくて審判なんだから異端キャラはやめてくれよ」
的なことをサラっと言う。

喜一の選手時代、個性を追求しすぎて正確性を失った演技は美しくなかったが、橘龍希は期待を裏切らないし美しく完璧だ!
などと喜一の前で龍希をとことん賛美する程のファンっぷり。
言いたいことだけ言って会長はそのまま愛娘のヴァイオリンコンクールへと行ってしまう。
昔のお前は
春日喜一は選手時代、自分だけのスケートを目指していた。
しかし結果は全日本選手権の入賞止まりでそのまま27歳で引退、その後審判となって今に至る。
橘龍希に関しては選手時代、口数も少ないスカした奴というイメージしかなく。保守派の会長の好みそうな奴。だという意識だけだった。
会場の外に出ると、なんとそこには取材陣に囲まれた橘龍希の姿。
取材陣は喜一を見つけると、龍希について”元”選手としての意見を求めてきたが喜一はノーコメントと一言、その場を去った。
が、いつの間にか付いてきていた龍希にしつこく会長の居場所を聞かれ、その様子を見ていると自分が知っている昔の龍希とどこか雰囲気が違うと気が付き始める喜一。
龍希本人から「スケートに関する記憶が無くなった」と聞いておどろきつつも、ならどうしてまた復帰なんてしようと思ったのか?
そう尋ねると龍希は…。

その言葉に戸惑いつつも、喜一は龍希に復帰はやめた方がいいと言う。
お前は昔は本当に凄かったと。
普通の人間が10年かかってやるようなことを倍の速さで吸収してしまう化け物。多くの観客を魅了していた。
でも今は違う。
三流以下じゃ!
正々堂々と
喜一と龍希が話す中、喜一に会長から「コンクールに行く途中に娘がいなくなった」と連絡が入る。誘拐の可能性もあると喜一も町中を探すことになるが、会長の娘なら会う価値があると、龍希も一緒についてくるのだった。
町中を歩く美里(会長の娘)をやっと見つけたと思ったら、彼女の口から行きたくない!と抵抗されてしまう。

どう頑張ってみても人からは会長の娘だからと贔屓されてるんじゃないかと噂されたり、もううんざりだと。
そしてここで会長からまた喜一に娘は見つかったか?と電話がかかってくる。
このままじゃ自分の面子が丸潰れだ!
勝手なことを言う会長に喜一は、コンクールにこだわる必要はないのでは?と返すと、会長のイラ立ちの矛先は喜一に向けられた。
大した結果も残せなかった二流選手が偉そうに私に意見するというのか!?
その言葉に喜一は絶句した。
ずっと気にしていたこと、それでも自分なりに頑張ってきたこと。
色んな思いが頭をよぎった。
すると横にいた龍希がおもむろに喜一からスマホを取り上げ…。

驚く喜一に龍希は振り返り、聞いていてイライラした!いい子ぶりやがって!と怒声を張り、美里にもコンクールごときで復讐した気になるな!
正々堂々見返してやりてぇと思わないのか!と言い放ちます。
通りすがりの天才
龍希の言葉に美里は反省しますが、それでもコンクールはもう間に合わないとしょげていると龍希は会場でやる必要なんてないと、美里からヴァイオリンを受け取る。
復帰しても素人同然の龍希に客は集められないと言っていた喜一に、龍希は見てろと行って街のど真ん中の通りにあるモニュメントの上に立ち、ヴァイオリンをかまえた。
まさか…龍希はヴァイオリンも弾けたのか…!?
と、息を飲んだが、聞こえてきたのは酷過ぎる騒音(笑)
しかし通りを行く人々は一体何事かと龍希の元にぞろぞろと集まってきて、あっと言う間に龍希の周りには多くの人だかりが出来ていた。
その様子に美里は一体何者なのかと龍希に尋ねる…。
天才です 通りすがりの。
龍希はヴァイオリンを美里に渡すと、会場に入る200人よりここにいる400人の方が価値がある。と言い、美里は集まった人々の前で演奏を始めます。

あると思うけど?
前よりもずっと
会長にとんでもないことを言ってしまってこれから大変なことになると喜一は龍希に言いますが、龍希は俺は天才だから大丈夫だ!と根拠のない自信で即答します。
喜一は選手時代、正解の道を歩く龍希が嫌いだった。けど圧倒的に憧れてもいた。
そして今の龍希はあの頃と全く違うし才能も感じない。
けどなんでかな…。
前よりもずっと お前に憧れてしまうのは

大盛況の中演奏を終えた美里の元に急いで駆けつけた会長だったが、美里からはもうコンクールにはでないと宣言されてしまう。
こんな状況になってしまった全ての原因は橘龍希にあると、会長の怒りの矛先はどうやら龍希へ…。
そんな中、喜一はとある人に電話をかけ、会長に目をつけられた奴いてがこのままじゃまずいからと電話の相手のクラブに入れてやって欲しいと交渉をしています。
電話の向こうの相手に喜一は言う。
根性? 結構あると思うけど?
2話目のまとめ
復帰っていったって一体どうやって…と思っていたら、なるほど会長という手があったか!…と納得したのもつかの間。なんと会長を最大の敵に回してしまいましたね(笑)
しかし龍希の不思議な魅力によって、彼を活かそうと味方になってくれそうな人々もポツリポツリと出てきました。
まだまだこれから、龍希の周りにこれからどんな人が集まり、そしてどう本人とともに変わっていくのか。
次の展開が読めないのがまたそわそわしちゃいます!!
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