『キスアンドクライ』1話目のネタバレです。
元々この「キスアンドクライ」という作品は2017年5月に週刊少年マガジンで読み切り作品として掲載されたフィギュアスケート漫画だったのですが、読者アンケートやSNSで多くの反響を呼び、この度連載化が決定したという期待大の作品なのです!
読み切りでは物語の第一話のような展開で終わった形だったようなので、これからどうなるの!?という多くの読者待望の続編が読めると言う訳です^^
天才の俺。
おはよう橘龍希
もし僕が生まれ変わったとしたらー
16歳の橘龍希望(たちばなたつき)はフィギュアスケーターとして天才だった。

その彼がある日目覚めた場所、それはとある病院のベットの上。
目が覚めた!と喜ぶ両親を前に龍希本人は一体何が起こっているのか訳が分からず、1人混乱していると、その様子に医者が龍希本人と両親のプロフィールを言えるか?と尋ねると、スラスラと出てくる。
しかしそれを聞いている周りの様子がなんだかおかしい…。
すると医者から。
君は16歳じゃなくて17歳だ。
一年間ずっと眠っていた。
と衝撃の事実を告げられるのだった。
そして医者は両親に、記憶喪失にはなっているが全ての記憶が無くなっている訳ではなく、「天才」と呼ばれていた頃の記憶だけが無くなっている。と伝えます。

変わったのは趣味?
退院した龍希は、帰りの車の中で沢山の人に囲まれ責められるという不思議な夢を見ます。
「なんだ今の?」
と疑問に思っていると、お父さんから退院祝いに好きなものを食べに行こうと言われ、夢のことなどどうでもいいと「焼き肉が食べたい!」と口からヨダレを出しながら嬉しそうに答えます。(笑)
しかしその答えに両親は、焼き肉苦手じゃなかった?戸惑い、また龍希が来ている虎柄のスカジャンを見てセンスも独特になったなぁ…と不思議そうにします。

けれど龍希は男っぽいものが好きだと言い、体の線が細いから格闘技でもしようかなと考えてみたりもします。
そんな何気ないことを考えたり話しているといつの間にか車は家へ到着。
しかしそこで待ちうけていたのは
大量の取材陣!!

何がなんだか分からないままに龍希は家の中に入ると、そこで目に入ったのは並べられた大量のトロフィー達。
そこに書かれているのは
世界ジュニア優勝だとか、フィギュアのことだらけ…。
しかもその受賞者は自分!!
おトクなスポーツはどっち?
そのことについて両親に問いただし、映像とかないの?と見てみることに。
けど今の龍希は正直興味が無さそう…。
しかし映像から聞こえてきたのは自分を「天才」だと紹介する実況の声。
その声にひっぱられ映像に目を向ける龍希。
(曲はトゥーランドット)
そしてそこに写っていたのは…。

完璧な演技をし、見事金メダルを手にした自分自身の姿だった。
天才。
その言葉に感化された龍希はいきなり
母さん俺フィギュアスケート選手になる!!
と言いだし、天才に返り咲く自分を妄想しては楽しそうに笑ったりします。
がしかし。
今の龍希は「男らしいのが好き!」という性格になってしまっていたので、格闘技への憧れが横から出てきてはフィギュアへの道を邪魔してこようとしてきます。
(何故か格闘技の化身のようなキャラが出てきて龍希を誘惑してきますww)

このままじゃ埒があかない!
龍希は家を出て近所の本屋へ行き、フィギュアと格闘技。どちらが自分にとっておトクかを判断する為にまずフィギュアの雑誌を手にします。
するとそこに見つけたのは自分の8年前のインタビュー記事だった。
読もうとした、その時。
隣で女子高生が雑誌を落としてしまい、声をかけてくるのですが…。

大声で名前を呼ばれ、ストーカーかもしれない!と、龍希はその場から逃げだしてしまいます。
天才だった俺。
天才の真実
本屋から逃げてきた龍希は街の街頭モニターで流れるニュースで自分の過去を知ってしまいます。
昨年の世界選手権で日本中の批判を浴びた橘選手は、試合の一週間後交通事故に遭い一年間入院していました。
次々流れてくる評論家の酷評に龍希は困惑します。
天才って言われていたじゃないか…。
モニターで流れてくる過去の酷い試合の様子に言葉が出ない龍希。
同じようにモニターを見ていた街中の人々も口ぐちに「交通事故もあやしい」だの「自殺だったんじゃないか」と好き勝手言っていく。

突然の事実に呆然と立ち尽くす龍希を見つけたインタビュアーは矢継ぎ早に色んな質問をしてきます。
その時、慌てる龍希をそこから引っ張り一緒に逃げだしたのはさっき本屋で出会った女子高生だった。
逃げた先で龍希は女の子に「スケートリンクにつれて行って欲しい」と頼む。
とりあえず要望通りスケートリンクに連れてきたところで女の子に電話がかかってきてその場を離れるのですが、その電話の相手は龍希のお母さんでした。どうやらこの女の子は龍希の知り合いのようです。(夏目ちゃんと呼ばれていました)
しかしそこでお母さんから龍希が記憶喪失になっていると聞かされ、龍希がいなくなっていて、もしスケートリンクにでも行ったら大変だと言われますが、時すでに遅し。
来ちゃってます…。
龍希は傍にあったスケートシューズを履いてリンクに出ようとしていました。
夏目は急いで龍希と止めようとしますが、手を払われた瞬間の真に迫った表情に思わず手を引いてしまいます……。
が。
フギュアに関する記憶が一切無くなっている龍希は、今は初心者同然。
リンクに出た瞬間盛大にこけてしまい、大量の鼻血を出す龍希。
それでも何度も滑ろうとしてはコケ、滑ろうとしてはコケるを繰り返す内にだんだん周りの人達にも彼が橘龍希だと分かってきてしまいます。
その様子に周りから「復帰は無理だ」という冷たい声。
滑れない訳が無い、他の人間とは違う、皆おれを凄いって言ってた…

現実を知って、憤りをぶつけるように思いきりリンクを叩きつける龍希。
8年前の橘龍希
リンクから戻ってきた龍希に夏目は、本屋で龍希が読もうとしていた雑誌を渡します。
そこに書かれていたのは8年前に自分が受けた
「生まれ変わったら何になりたい?」
というインタビューの内容だった。
そこに書かれていた自分の答えは
僕は死ぬほど努力してきっと世界一になってるはずだから きっと生まれ変わってもどこかでまた僕のことを知ると思う。
そして僕に憧れてフギュアスケートの選手を目指そうと思う
そして僕はー

インタビューを読み終わった龍希は、死ぬ前に忘れてどうすんだと雑誌を夏目につき返しますが、夏目は少し微笑んで、でもその通りになったと言います。
死ぬほど悔しい
帰り道、龍希の傍に格闘技の化身がやってきて「これで格闘技に集中できる、フギュアは趣味じゃないだろ」と言って来ます。
そしてその言葉に同意する龍希ですが…
でもこのままじゃ死ぬほど悔しいんだよ
と言った龍希の背中にはすでに強い意志が滲み出ていました。
家の周りには沢山の取材陣が龍希の帰りを待っており、そこで母親は「復帰は無い」と言い切ります。
しかしそこに待ったをかけてやってきたのは龍希!
取材陣の中心に割り込んで言い放ちます。

8年前のインタビューで最後にされた質問で、敵わないと思うライバルは?と聞かれた龍希はこう答えていました。
世界一負けず嫌いになった 自分ですかね
1話目まとめ
いや~、面白かった!! ただただ面白かった!!
久しぶりに「こんな漫画が読みたかった!」と単純に思える漫画を見たような気がします。昨今のフィギュアスケート人気もあってさらにこの作品は読者の層が広くなりそうな気もします。
そしてやっぱり意識しちゃうのが、主人公のシルエットと羽生くんをつい重ねて見ちゃうってことですね^^;(だって似てるから!)それに主人公の名前の橘龍希(たちばなたつき)も、元フィギュア選手の町田樹(まちだたつき)を彷彿とさせてくれちゃって、なんだかにわかにもフィギュアを知っているとソワソワしちゃいます(笑)
それにしも作者が新人の方だと知ってビックリ!このストーリー作りに画力の強さで新人ってこりゃもう期待の星ですね!!
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